Current Therapy
各種薬剤の局所注入による子宮外妊娠の保存療法について
田中 俊誠
1
,
藤本 征一郎
1
Toshinobu Tanaka
1
,
Seiichiro Fujimoto
1
1北海道大学医学部産婦人科学教室
pp.855-860
発行日 1991年7月10日
Published Date 1991/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904959
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われわれが子宮外妊娠(以下外妊)に対するmethotrexate(MTX)による保存的治療法を発表1)して以来,内外において施行されるようになり,その有効性が確認されるに至った2)。因みに1986〜1990の5年間に主だった雑誌に発表された外妊に対するMTX療法に関する論文は70近くにもなる。
現在では副作用の発現を防止する,発現しても症状を軽減させる,さらに治療期間を短縮する目的で,ロイコボリンによる救援療法3),MTXの大量点滴静注法4),外妊局所への注入(以下局注)療法,などが考案され,施行されている。最近では,MTX以外の薬物の局注による保存療法がヨーロッパ諸国を中心に盛んに行われている。
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