今月の臨床 胎児診断—テクニックと評価
心拍数
4.分娩時のdeceleration,acceleration
岡村 州博
1
,
室月 淳
1
Kunihiro Okamura
1
,
Jun Murotsuki
1
1東北大学医学部産婦人科
pp.769-771
発行日 1991年7月10日
Published Date 1991/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904935
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子宮収縮などのストレスに対する胎児心拍数の変化は,胎児がおかれている条件によって異なってくる。例えば,胎児が慢性の低酸素状態に曝されているときは子宮収縮の負荷にたいして通常と異なる反応を示す場合があり,また先天異常児の場合にはしばしば通常では考えられない異常所見を示す場合がある。また胎児が未熟であったり発育不全が存在するときは臍帯圧迫などの低酸素負荷にたいする予備能が低いことが知られており,注意して臨床的判断を下す必要がある。
本稿では胎児心拍モニターにおける基本的な事項は省略し,普段見落としがちな所見につき解説する。
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