今月の臨床 子宮体癌—理解のためのQ&A 33
術前・術中診断,癌の広がりの診断
16.腹腔洗浄液細胞診
和田 順子
1
Yoriko Wada
1
1東京都立豊島病院産婦人科
pp.300-301
発行日 1991年3月10日
Published Date 1991/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904909
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卵巣癌では,その進行期分類のIc期,Ⅱc期において,癌細胞の検出された材料が腹腔洗浄液か,腹水かを区別して記載することになっているのは周知のことである。これは腹腔洗浄液細胞診の結果が,予後の推測や治療方針の決定にかかわる重要な因子であることが確かめられているためである。子宮体癌(以下体癌)においては,腹腔洗浄液細胞診の臨床的な意義について,まだ,はっきりした見解はない。しかし体癌の手術時には,かならず腹腔洗浄液細胞診を行って,患者管理上の必要な情報として検討している報告は多い1〜3)。
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