薬の臨床
Menfegol含有潤滑剤を用いた新型Medicated Condomの臨床的検討—特に使用感と副作用について
西島 光茂
1
,
斉藤 怜
1
,
山高 毅久
1
,
安達 信博
1
,
小笠原 敏浩
1
,
西谷 巌
1
,
石浜 淳美
2
Mitsushige Nishijima
1
,
Atsumi Ishihama
2
1岩手医科大学産科婦人科学教室
2埼玉県立衛生短期大学
pp.531-534
発行日 1990年6月10日
Published Date 1990/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904858
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殺精子剤であるMenfegolがAIDSウイルスを不活化することが明かとなったので,市販されているCondomにMenfegolを含有した潤滑剤を用いたMedicated Condomを試作し,その使用感と副作用について,避妊中の男女50組を被験者として臨床的検討を行った。
総合的使用感では,男女とも約85%が従来のコンドームと同じか,それ以上の評価が与えられたが,外観の印象が使用感に影響していると思われた。副作用について男性1名が一時的なかゆみ,女性2名が一時的な熱感を訴えたが,2カ月にわたる本試験期間中に中止した被験者はいなかった。
以上より,新型Medicated Condomは色,潤滑剤の量,ラテックス表面の加工など改善すべき点があるが,従来のものと比較しても遜色なく,今後避妊効果の増強のみでなく性行為感染症の予防という付加価値を持ったCondomとして注目に値すると考えられる。
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