症例
妊娠中期に急速に増大した胎児仙尾部奇形腫の1例
淡路 正則
1
,
吉田 幸洋
1
,
野島 美知夫
1
,
高田 道夫
1
Masanori Awaji
1
1順天堂大学医学部産婦人科学教室
pp.275-278
発行日 1990年3月10日
Published Date 1990/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904845
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先天性奇形腫は正中線上に好発し,その頻度は約40,000例の分娩に1例というきわめて稀な疾患である。これまでは出生時に発見されることが多かったが,近年,妊娠中の超音波スクリーニング検査により胎児診断が早期になされるようになり,また外科的治療も可能とされてきている。本症例は妊娠20週の超音波スクリーニング検査では認められず,妊娠26週に行った超音波スクリーニング検査で初めて発見されたのちも急速に増大し,そのため妊娠27週でターミネーションに至らざるをえなかった症例である。
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