今月の臨床 頸管無力症と頸管縫縮術
頸管無力症の最近の考え方
金山 尚裕
1
1浜松医科大学産婦人科
pp.840-843
発行日 2002年7月10日
Published Date 2002/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904674
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はじめに
頸管無力症は妊娠中期に流産・早産を引き起こす主要な疾患のひとつである.頸管無力症は超未熟児出生を防止する観点から注視すべき疾患である.しかしその原因や病態に対しての研究は少なく,また治療法は頸管縫縮術が主体になるが,その適応や時期に関しても議論が分かれている.頸管無力症の発生頻度は0.05〜1%前後である1).妊娠中期の切迫早産と鑑別が難しい場合がある.経産婦では既往妊娠歴から予想がつくが,前回正常妊娠例や初産例では妊娠中期の4週間毎の妊婦検診では手遅れになることがあり,経腟超音波による早期診断が検討されている.
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