今月の臨床 多胎妊娠管理—レベルアップのために
日本における多胎妊娠の動向
青野 敏博
1
,
村山 眞治
1
,
田村 貴央
1
1金井産婦人科不妊内分泌センター
pp.708-711
発行日 2002年6月10日
Published Date 2002/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904649
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はじめに
自然排卵による多胎出産率はHellinの式によると89n−1回に1回(nは胎児数)で表される.わが国ではこれよりやや低頻度で,双胎はおよそ150妊娠に1回,品胎は22,500回に1回とされている.
しかし1960年代の後半には排卵誘発剤が導入され,また1980年代後半から体外受精—胚移植を中心とする生殖補助医療の普及により,多胎妊娠,特に3胎以上の多胎妊娠が急激に増加し,周産期医療に対して大きな負担をかけている1).
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