特集 日常診療で診るCKD―乗り遅れないための最新情報
ねらい
酒井 行直
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1日本医科大学大学院医学研究科内分泌代謝・腎臓内科学分野
pp.533-533
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000773
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2009年に日本腎臓学会から「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2009」が初めて出版され,さらに2012年に「CKD診療ガイド2012」が非専門医向けに出版され,「慢性腎臓病(CKD)」という概念がわが国にも定着した.その後も各種の腎疾患に関する診療ガイドラインが改訂・出版され,広く腎臓病診療の標準化が進んできた.しかし,2005年の調査ではわが国のCKD患者は1,330万人と推定されているが,高齢化などによりさらに増加していると考えられている.CKDが進行し,透析導入が必要となる患者も増加しており,2022年末の慢性透析患者数は34万人を超えている.医学的のみならず社会的にもCKDの重症化予防と新規透析導入患者の減少に向けた取り組みはわが国の危急の課題となっている.そのためにはCKD診療の大部分を担っている実地医家の先生方の協力が何よりも重要であり,本特集はその一助になるように企画したつもりである.
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