今月の臨床 避妊法—問題点とその対策
避妊法の問題点と対策
1.ピル 4)他の薬剤との相互作用
細井 美佐
1
,
村山 純—郎
1
1昭和大学病院薬剤部
pp.912-916
発行日 2000年7月10日
Published Date 2000/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904085
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平成11年6月,わが国において低用量ピルが承認され,9月に一斉販売となった.本剤はノルエチステロン(以下,NET)とエチニルエストラジオール(以下,EE)の合剤である.健康な女性が長期間服用するため,本剤は他剤との相互作用について軽視されがちである.しかし,本剤服用の目的を考えると他の治療薬と同様に副作用・相互作用について使用上十分な注意が必要である.特に,健常人に与える服薬の影響をできる限り少なくし,避妊を目的とした必要最低量の性ステロイドを服用するため,効果を減弱する薬に対しては十分な配慮が必要となる.低用量ピル服用者ではNET・EEの効果がわずかに減弱しただけでも,容易に妊娠や不正性器出血などが起こり得る.
本稿では低用量ピルと他の医薬品との相互作用による副作用について示す.
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