今月の臨床 胎盤異常と臨床
妊娠後期の胎盤異常
1.胎盤血腫・血管腫と胎児管理
竹田 善治
1
,
坂井 昌人
1
,
岡井 崇
1
1総合母子保健センター愛育病院産婦人科
pp.26-29
発行日 2000年1月10日
Published Date 2000/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903885
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胎盤には種々の血腫像を呈するものもあるが,これらはその存在部位,大きさにより臨床的な意義が大きく異なる.胎盤に生じる血腫はその形成部位により,胎児面よりそれぞれ羊膜下sub—amniotic,絨毛膜板下subchorial,絨毛間inter—villous,胎盤後retroplacentalに大きく分類される1)が,このうち常位胎盤早期剥離でみられる胎盤後血腫retroplacental hematomaについては他稿で述べられるため,ここでは前三者と,胎盤血腫との鑑別に注意を要する胎盤血管腫についてその特徴と管理について述べる(図1).
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