今月の臨床 —リニューアル—帝王切開
ハイリスク帝切
3.常位胎盤早期剥離の帝切
小林 隆夫
1
,
鈴木 美香
1
1浜松医科大学産婦人科
pp.1256-1259
発行日 1999年10月10日
Published Date 1999/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903793
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常位胎盤早期剥離(abruptio piacentae:以下,早剥)は,妊娠20週以降で,正常位置付着胎盤が胎児娩出以前に子宮壁から部分的または完全に剥離し,重篤な臨床像を呈する症候群と定義される1,2).早期に治療しないと胎児の救命率は悪く,DIC(播種性血管内血液凝固症候群disseminatedintravascular coagulation)を必発し,急性腎不全などの臓器症状を併発することもまれではない.産科救急の代表的疾患であり,早剥の大部分の症例が緊急帝王切開の適応であり,帝王切開のタイミングが母児の予後を左右するといっても過言ではない.
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