今月の臨床 増えてきた子宮体癌
治療
5.若年者子宮体癌の治療
永井 宣隆
1
,
大濱 紘三
1
1広島大学医学部産科婦人科
pp.1188-1190
発行日 1999年9月10日
Published Date 1999/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903772
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従来は子宮体癌の約4分の3が閉経後の症例で占められていたが,最近は体癌罹患率の増加とともに若年化の傾向が指摘されている.若年者子宮体癌の定義として学会で定められたものはないが,一般には40歳以下に発生した体癌とする報告が多く,その場合の頻度は2〜8%であり,30歳以下の例に限るとその率はわずか0.08〜1.6%となっている1).若年者体癌の特徴として高齢者に比べてエストロゲン依存性であること,排卵障害を伴う不妊や肥満との関連性が強いことなどが挙げられている.そのため未婚,未産婚の場合には妊孕性の温存を考慮に入れた対応が求められる.
本稿では若年者子宮体癌の特徴,診断と治療の現状について述べる.
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