今月の臨床 HRT—ベストテクニック
リスク症例におけるHRT
4.肝機能障害
鈴木 瞭
1
1国立大阪病院産婦人科
pp.1410-1412
発行日 1998年11月10日
Published Date 1998/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903461
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estrogen(E)を経口投与すると,消化管より吸収された後,肝臓で代謝を受ける.この際,Eはcorticosteroid binding globulinやsex bindingglobulinなどの合成を増加させ,長期の使用により滑面小胞体の肥厚や毛細血管の変化をきたす.また,肝内の胆汁のうっ滞や胆汁内のコレステロールの増加をみる.そのため,Eの長期の連用により肝機能障害や胆嚢疾患,胆石症をもたらす可能性が考えられる.本稿ではホルモン代償療法(HRT)の肝障害について述べる.
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