今月の臨床 HRT—ベストテクニック
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武谷 雄二
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1東京大学医学部産科婦人科
pp.1340-1343
発行日 1998年11月10日
Published Date 1998/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903442
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●はじめに
ホルモン補充療法(HRT)は閉経後女性の諸症状の治療,QOLの維持,骨粗鬆症や心血管系疾患の予防など多目的にかつ全人的ケアの一環として広くその意義は認識されつつある.HRTに関して十分な情報を与えられている階層ほどHRTの実施率が高いといわれており,大部分の閉経後女性にとってはHRTの利点は欠点を上回るものである.しかしHRTに関する誤解もいまだに多く,さらに医師の説明不足などの理由でHRTを忌避あるいは早期に中断することも依然として多数を占めている.HRTを定着させるためには医師を含むprimary care providerが正しくHRTの意義,その問題点を理解することと,それをどういうメディアで一般女性に伝達するかが重要となる.またHRTの利害・得失についてもいまだ完全なコンセンサスが得られていない部分も多く,現在,次々と新知見が続出している状況である.女性のprimary careに携わる者はつねに新しい情報や考え方に注視していなくてはならない.
本稿ではHRTの基礎知識や確立された知見は他稿に譲り,最近数年間に新たにもたらされたデータに関し紹介と解説を試みたい.
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