今月の臨床 先天異常をどう診るか
胎内治療の現況
1.経母体薬物治療
佐藤 昌司
1
,
小柳 孝司
1
,
中野 仁雄
2
1九州大学医学部附属病院周産母子センター
2九州大学医学部婦人科学産科学
pp.61-63
発行日 1998年1月10日
Published Date 1998/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903144
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胎児治療の目的は,病的状態にある胎児,あるいは未熟性ゆえに胎外生活への適応が困難であると判断された胎児に対し,子宮内で治療を行うことによって病態の回復,病態の進行の抑制,あるいは生理的な成熟過程を促進することにより最適条件で新生児治療へ移行させることにある.本稿では,母体に投与された薬物が経胎盤的に胎児に移行し,児の疾病に対して効果を及ぼす機序を用いた経母体薬物治療法に関して,疾患別に概説する.
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