今月の臨床 先天異常をどう診るか
画像診断でどこまでわかるか
1.妊娠初期(15週まで)に診断できる疾患の見つけ方
新沼 武成
1
,
岡村 州博
1
,
矢嶋 聰
1
1東北大学医学部産婦人科
pp.22-26
発行日 1998年1月10日
Published Date 1998/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903135
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近年,産婦人科領域におけるME機器の発達はめざましく,診断技術は大きく向上したといえる.なかでも超音波断層法は非侵襲的でかつ胎児にも安全性が高いと考えられており,妊婦管理,胎児管理にはなくてはならないものとなっている.とくに最近は経腟超音波断層法が普及し,高周波プローブにて対象を近距離で走査することによって,妊娠初期の状態を詳細に観察することが可能となった.このことにより従来,妊娠中期になってから診断されることが多かった胎児形態異常が妊娠初期に発見されることが多くなってきている.また,数年前より経腟超音波カラードプラ法も導入され,さらなる新展開をみせている.
本稿では,妊娠初期(妊娠15週まで)に超音波断層法によって診断できる異常妊娠および胎児形態異常などについて述べる.
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