今月の臨床 初期治療60分—婦人科救急
術後の救急対策
6.甲状腺クリーゼ
石川 直文
1
,
百渓 尚子
1
1伊藤病院内科
pp.1568-1570
発行日 1996年12月10日
Published Date 1996/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902775
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甲状腺クリーゼとは未治療または不十分な治療により甲状腺機能亢進症状態にあるバセドウ病患者が,感染や手術などを誘因として甲状腺ホルモン過剰状態に対応しきれなくなった病態をいう.発症頻度は低いが,病態はきわめて重篤で,最善の治療を施しても致命率は依然として高い.機能亢進時に認められるが,ホルモンの値だけでは単なる機能亢進症とは区別できず,発症の真の機序は不明である.何よりもバセドウ病を見逃さないことがたいせつである.
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