今月の臨床 乳房—管理のポイント
母乳管理
2.双胎児の授乳法
横尾 京子
1
,
黒田 明子
2
1広島大学医学部保健学科
2広島県立広島病院
pp.898-899
発行日 1996年7月10日
Published Date 1996/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902591
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双胎児を母乳で育てようとする母親に共通する心配ごとは,母乳不足や授乳法に関することである.母乳不足については,乳汁産生のメカニズムを生かせば単胎児,双胎児にかかわらず,母乳は十分供給できるものであり,単胎の子どもの母親と同じ指導内容ですむことが多い.したがって注意を要するのは,医療者が安易に双胎児と母乳不足を結びつけ,母親の母乳哺育への意欲を減退させてしまわないことである.しかし授乳法となると,単胎児のようにはいかない.
双胎児の母親は,授乳法を計画するに際して「同時授乳か1人ずつの授乳か」「自律授乳か時間授乳か」「与える乳房を決めておくほうがよいのか」という疑問をもつ1).
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