今月の臨床 産婦人科エコー診断—撮り方,読み方のこつとポイント
知っておきたい他科疾患の超音波像
腸管
岡部 純弘
1
,
冨田 周介
1
1神戸市立中央市民病院消化器センター内科
pp.564-572
発行日 1996年4月10日
Published Date 1996/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902517
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
急性発症した腹痛患者の診断において,超音波検査は第一選択となる検査法と考えられる.とくに下腹部を中心とした急性疾患において,婦人科疾患との鑑別が必要となるのは主として腸疾患と思われる.したがって,本章では腸疾患の超音波像を中心とした.
正常腸管の超音波検査は,腸管内に含まれるガスに妨げられるため,観察が困難なことが多い.しかし,腸管のさまざまな病変は何らかの腸管壁の肥厚や拡張,また2所的な所見として腹水の貯留などが描出され,これらの像の形態から臨床診断が導き出される.以下,腸管の異常像を具体的な疾患像を中心に概説する.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.