今月の臨床 無排卵—病態と治療をめぐるトピックス
Overview
1.排卵をめぐる最近の知見
増田 美香子
1
,
久保田 俊郎
1
,
麻生 武志
1
1東京医科歯科大学医学部産婦人科
pp.1470-1474
発行日 1995年11月10日
Published Date 1995/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902318
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排卵は単に卵胞の中から卵が排出される現象ではなく,卵胞発育,卵成熟,卵胞破裂,黄体形成,卵胞閉鎖といった一連の過程としてとらえるべきである.卵胞発育,卵胞破裂の過程に障害があると無排卵となり,またたとえ排卵しても,それまでのプロセスに問題があれば成熟した卵は得られず,黄体機能も正常とはなり得ない.一方,通常ヒトにおいて見られる単一排卵の機序に関する研究が積み重ねられているが,いまだ不明な点が多い.本稿では最近の知見をまじえて排卵に関連する現象の一端を概説したい.
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