薬の臨床
うつ傾向の治療を考慮した更年期障害の治療経験
山下 三郎
1
,
阿部 博昭
1
,
多久島 康司
1
1山口県厚生連周東総合病院産婦人科
pp.1449-1456
発行日 1995年10月10日
Published Date 1995/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902316
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更年期障害は,卵巣機能低下により発症する症状および心因性ストレスにより発現する症状がさまざまの程度に組み合わされて出現する,と単純化して理解することができる.また最近,抑うつ症状がこれに合併し複雑な不定愁訴を形成することが注目されている,今回,内分泌学的背景の分析を行い,これを患者の愁訴と対比させ,早期に更年期障害の改善およびQOLの向上が得られることを目的として,以下の検査および治療計画を行った.
1)無症状の22名のボランティアをコントロール群として,46名の更年期障害患者を(イ)閉経前不規則月経群(不規則群)13名,(ロ)閉経後2年未満群(閉経short群)13名.(ハ)閉経後2年以上群(閉経long群)20名,の3群に分類し,初診時に美馬の更年期指数表(I,II),SRQ-D,血清Estradiol(E2),LH,FSHの測定を行った.
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