今月の臨床 難治性合併症を診る—婦人科
月経異常と難治性合併症
2.白血病
中畑 龍俊
1
1東京大学医科学研究所癌病態学研究部
pp.1196-1199
発行日 1994年10月10日
Published Date 1994/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901903
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白血病は,正常の造血制御機構から逸脱した異常幹細胞(leukemic stem cell)が,クローナルに増殖することによりもたらされる疾患である.白血病幹細胞クローンは,正常造血幹細胞に比べて増殖優位性を持つため,正常造血は次第に圧迫され,やがて骨髄不全状態となり,貧血,顆粒球減少,血小板減少に伴うさまざまな症状を呈すると考えられる.白血病幹細胞クローンがいつ,いかなる病因で発生し,なぜ増殖優位性を獲得するかはほとんどわかっていない.
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