薬の臨床
ローリスク群とハイリスク群における婦人科悪性腫瘍化学療法時の骨髄抑制に対するrhG-CSFの投与効果の検討
鎌田 正晴
1
,
安井 敏之
1
,
古本 博孝
1
,
東 敬次郎
1
,
桑原 章
1
,
苛原 稔
1
,
青野 敏博
1
,
猪野 博保
2
,
阪口 彰
3
,
吉本 忠弘
3
,
奈賀 脩
4
,
高橋 久寿
5
,
高橋 弘子
6
,
斎藤 眞平
7
,
土井 忠彦
8
,
三村 経夫
9
,
武本 幹彦
10
,
黒部 来
11
,
大野 義雄
12
,
岡山 哲也
13
,
松下 光彦
14
,
竹治 尚志
15
,
中郷 吉二郎
16
,
西村 哲一
17
,
板東 律雄
17
,
大頭 敏文
18
1徳島大学医学部産婦人科
2小松島赤十字病院
3徳島市民病院
4徳島県立三好病院
5麻植共同病院
6徳島県立中央病院
7健康保健鳴門病院
8阿南共栄病院
9町立半田病院
10大川総合病院
11高松市民病院
12坂出回生病院
13高知市民病院
14高知農協総合病院
15高北病院
16愛媛県立今治病院
17西条中央病院
18国立南和歌山病院
pp.933-940
発行日 1994年7月10日
Published Date 1994/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901830
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徳島大学医学部産科婦人科および関連施設において化学療法が施行された婦人科悪性腫瘍患者を対象に,抗癌剤による骨髄抑制が軽度なローリスク群(51例)と白血球減少が著明なハイリスク群(14例)について,rhG-CSFの白血球減少予防効果,安全性および臨床的有用性について検討した.
ローリスク群では,rhG-CSFの2週間投与により,非投与周期に比し,白血球最低値(2,287.5±916.5vs4,489.2±2,238.5,P<0.001),2,000未満を示した症例(33.5%vs9.8%,P<0.01)および最低値から正常値への回復日数(8.6±3.4vs4.1±3.3,P<0.001)のいずれも有意な改善を認めた.ハイリスク群においても,2週間の予防投与により,レスキュー投与を行った1クール目に比し有意な白血球減少予防効果が認められた.副作用も少なく(7.4%),ローリスク群(主治医判定98.0%,委員会判定79.2%),ハイリスク群(主治医判定100%)ともに高い臨床的有用性が認められた.
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