症例
子宮頸管ポリープに発生した上皮内癌の1例
西田 欣広
1
,
カリマ ゴルブズーリ
1
,
田中 雄一郎
1
,
吉松 淳
1
,
宮川 勇生
1
1大分医科大学産婦人科
pp.929-931
発行日 1994年7月10日
Published Date 1994/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901829
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症例:48歳,4回経妊,3回経産.少量の不正性器出血を認めたため,A医を受診し,外子宮口より小豆大の子宮頸管ポリープの突出が認められ,切除された.子宮頸管ポリープの病理組織学的診断は,cervical polyp with carcinoma in situ,focalearly invasion suspectedであったため,当科を紹介され,単純子宮全摘出術および両側付属器摘除術が施行された.摘出組織標本では,子宮頸部の7時の位置にmoderate dysplasiaが認められたのみで子宮内膜および両側付属器に悪性を思わせる所見は得られなかった.
したがって,本症例は子宮頸管ポリープに初発した上皮内癌と考えられ,その臨床的取扱いについて若干の文献的考察を加えて報告する.
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