今月の臨床 早期癌—診療ストラテジー
卵巣癌
診断
21.画像診断
田中 善章
1
1吹田市立吹田市民病院産婦人科
pp.770-772
発行日 1994年6月10日
Published Date 1994/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901782
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卵巣早期癌診断法としての画像診断
卵巣癌において,その予後決定因子のなかで最も重要なものは臨床進行期であり,その予後改善のためには早期診断による早期治療が必要である.画像診断法としては超音波,CT,MRIがあるが,早期診断のための腫瘍スクリーニング法としては診断時間や簡便性またそのコストパフォーマンスという点で最近注目されているのが経腟法による超音波診断であり,集団検診にも応用されている1).よって本項では主として超音波診断について述べるが,最近ではパルスドプラー法による血流測定も応用され,悪性腫瘍においては腫瘍内neovascularizationの証明や卵巣動脈pulsatilityindexの低下がみられるとの報告2)があり,また超音波経腹・経腟法,カラードプラー法,腫瘍マーカー(CA125)測定コンビネーションによるスクリーニング3)なども推奨されている.
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