Q&A
卵巣癌が多発する家系をもつ患者の卵巣腫瘍の取扱い方—日米の対比
関谷 宗英
1
,
矢沢 珪二郎
2
1千葉大学
2ハワイ大学
pp.673-674
発行日 1994年5月10日
Published Date 1994/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901752
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Q 卵巣癌が多発する家系をもつ患者の卵巣腫瘍の取り扱いについて日・米の違いはあるのでしょうか.日・米の取り扱い方を対比してお教えいただきたい(東京 KT生).
A 日本:卵巣癌は無症状のまま進行するのが特徴の一つなので,初診時進行癌(定義は統一されていないが,Ⅱb期以上とする著者が多い)が国内外共半数以上を占めている.1990年代に入って腫瘍マーカーCA125と超音波診断による卵巣癌のスクリーニングが試みられたが,最新のBritish Medical Journalに報告されたJacobsらの論文(BMJ 306:1030,1993)では,22,000人の閉経後婦人から11人のtrue positive卵巣癌患者が発見され,早期癌(Ⅰ—Ⅱa期)はその中4人で,とても手間とコストに見合わないと結論している.
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