今月の臨床 骨盤位マニュアル
骨盤位分娩の疫学
3.骨盤位の分娩法—諸外国事情(米国,ドイツなど)
武田 佳彦
1
,
高木 耕一郎
1
1東京女子医科大学母子総合医療センター
pp.608-610
発行日 1994年5月10日
Published Date 1994/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901731
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欧米,とくに米国における帝王切開率は1980年には15%程度であったものが,1989年には25%弱と増加している.この帝王切開の増加は米国の医療費の増加を招く一方で,必ずしも周産期予後の向上に寄与していないのではないかという反省がなされている.帝切増加の主要因はいわゆる難産(dystocia),反復帝切,骨盤位であることから,骨盤位に限らず,これら三大要因のいずれについても,帝切を減少させる方向に動きつつあるように見受けられる.このような流れの中でFIGOのCommittee on Perinatal Healthは1993年9月にローマにおいてワークショップを開き,“Guide—lines for the management of breech delivery”と題する委員会勧告を作成した.この勧告は骨盤位分娩を扱うに適した病院や,骨盤位分娩介助の教育についてまで述べており,最近の欧米を中心とした骨盤位分娩の取り扱いを知る上で格好の材料である.本稿ではこのガイドラインの紹介を通して,欧米の骨盤位分娩の取り扱いを紹介したい.
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