今月の臨床 婦人科外来検診マニュアル
H.患者への対応
59.紹介状,返信状の書き方,他科依頼のタイミング
安井 敏之
1
,
青野 敏博
1
1徳島大学医学部産科婦人科
pp.562-567
発行日 1994年4月10日
Published Date 1994/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901721
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患者を紹介するために紹介状を書き,また紹介を受けた病院は,それに対して返信状を送るといったこの一連の流れは,儀礼的なものと思われがちであるが,その診療所と病院,あるいは病院と病院との間のお互いの信頼関係がなければ成立しないものである.多くの場合,その両者の医師は面識もあり,十分に相手のことがわかっているので信頼して紹介したり,紹介されたりするわけであるが,しかし一部にはまったく面識のない場合もあり,名前だけは知っている場合もある.そのような場合,情報を適切に伝え信頼関係を築くためには,紹介状あるいは返信状に記されている内容のみがすべてとなる.そのため,紹介状あるいは返信状を書くにあたっては,相手に失礼のないように書かなくてはならないし,しかもその内容は必要なことを漏らさず,要領よくまとめることがたいせつである.要領よく簡潔にまとめられた内容が紹介先に送られれば,相手もその患者のことを十分に把握することができ,患者への対応がスムーズに行われるであろうし,患者も安心してその紹介先の病院で診療を受けることができる.
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