今月の臨床 婦人科外来検診マニュアル
H.患者への対応
55.インフォームド・コンセント—不妊症(とくにIVF)
鈴木 秋悦
1
1慶應義塾大学医学部産婦人科
pp.546-547
発行日 1994年4月10日
Published Date 1994/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901717
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informed consentとは,もともと,米国における医事紛争の多発化が原因で生まれてきたと考えられているが,歴史的には,それ以前に,truth—telling(真実を語る)という言葉があり,それに対応して,個人が責任をもって意志の決定をする,すなわち,self-determinationが重要であるといわれてきた.
したがって,truth-tellingとself-deternina—tionが,informed consentの前提条件であり1),結論的に言えば,informed consentとは,医師が患者を指導する際の,必須的な原則であり,医師側が,医療上の責任と使命を十分に認識していれば,とくに,この問題を取り上げる必要もないということになる.
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