今月の臨床 不妊の原因を探る
精子
29.男性不妊とMRI検索法
末岡 浩
1
Kou Sueoka
1
1慶応義塾大学医学部産婦人科
pp.1226-1227
発行日 1993年10月10日
Published Date 1993/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901489
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不妊診療の中で男性因子を検索する際に,まず精液検査を実施し,その結果,より厳密な診断を必要とするときに特殊検査として泌尿器科的理学検査や内分泌検査,さらに観血的処置として精巣生検を行って造精機能を確認することでその原因診断を行ってきた。しかしこの観血的検査は患者の入院,麻酔の必要性や出血,疼痛,術後の包交,癒着の問題なども考慮する必要があり,また精索静脈瘤の診断についても血管の拡張部位や程度の確認を客観的に評価することを理学所見のみに委ねることは困難と考えられる。
そこで男性不妊の原因診断のための非侵襲性検査法の開発・応用を目的として精巣および精巣周囲血管のMRI画像診断法を開発し,臨床応用に供した結果,有用性が高いと考えられた。
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