今月の臨床 不妊の原因を探る
黄体機能
17.黄体機能の病態と治療方針
森岡 信之
1
,
相良 祐輔
1
Nobuyuki Morioka
1
,
Yusuke Sagara
1
1高知医科大学産婦人科
pp.1196-1197
発行日 1993年10月10日
Published Date 1993/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901477
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黄体は合成,分泌する性ステロイドホルモンを介して,子宮内膜を分泌期へと移行させ,妊卵の着床・維持という初期妊孕機構の重要な役割を担う。しかし,エストロゲン,プロゲステロンそれぞれの合成,分泌機能の低下や両者間の不均衡な分泌が生じると,子宮内膜組織の分化,維持機序に破綻が生じ,脱落膜化の不全が起こる。この病態がいわゆる黄体機能不全であるが,実際にはその病態に関する詳細については議論が多い。本稿では,教室で施行している動的黄体機能検査法に基づく治療方針について述べる。
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