今月の臨床 胎児治療—どこまで可能か
疾患と治療
11.溶血性疾患
金岡 毅
1
Tuyoshi Kaneoka
1
1福岡大学医学部産婦人科学教室
pp.296-298
発行日 1992年3月10日
Published Date 1992/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900773
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母体にない血液型抗原が胎児に存在するのを血液型不適合妊娠という。既往輸血,分娩,流産,外妊,羊水穿刺,経胎盤輸血などで母体に抗体が産生され,胎盤を通じて胎児に移行すると胎児・新生児溶血性疾患hemolytic disease of the fetusand newborn(HDFN)が発生し,胎児水腫,胎児・新生児貧血,新生児重症黄疸などが起こる。最も多いのはRho(D)囚子不適合で,ほかにC,Cw,c,E,e,Kellなどの血液型不適合も病因となる。
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