今月の臨床 子宮筋腫—こんなときどうするか
筋腫の病態
15.更年期との関わり
浅井 政房
1
Masafusa Asai
1
1高知医科大学産婦人科
pp.1169-1171
発行日 1991年10月10日
Published Date 1991/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900582
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近年の高齢化社会への急速な移行に伴い,更年期における女性疾患の取り扱いが,注目されている。更年期といえば不定愁訴をめぐる更年期障害が注目されるが,婦人科疾患の頻度を加齢という点からみると,閉経期を境に良性腫瘍の率は減少し悪性腫瘍が急増することが知られている1)。すなわち加齢の影響は,内分泌系・自律神経の失調のみならず,婦人においては器質的疾患についても大きな転換期であると言えよう。最も頻度の高い子宮腫瘍としての子宮筋腫についてみれば,閉経以後は自然縮小することが知られているが,このような観点から子宮筋腫と更年期とのかかわりについて述べる。
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