薬の臨床
金コロイド法を利用した新しい高感度妊娠診断補助薬Gチェック25の基礎的,臨床的検討
斎藤 誠一郎
1
,
横山 裕司
1
,
井川 洋
1
,
松崎 利也
1
,
植田 敏弘
1
,
安井 敏之
1
,
三宅 敏一
1
,
苛原 稔
1
,
青野 敏博
1
Seiichiro Saito
1
1徳島大学医学部産婦人科学教室
pp.1113-1118
発行日 1991年9月10日
Published Date 1991/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900566
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hCGに特異的なモノクローナル抗体を用いる金コロイド法による低単位尿中hCG検出試薬Gチェック25について基礎的,臨床的検討を加えたので報告する。基礎的検討では,Gチェック25の感度は10IU/lであり,hLH,hFSH共に5,000IU/lでも交差反応を認めなかった。アルブミン,glucose,ラット肝細胞,赤血球の添加,pH,比重の変動がGチェック25の感度に与える影響について検討すると,概ね安定した結果を示し臨床使用上全く問題はないと思われた。臨床的検討では,Gチェック25は4週1日以降の正常妊娠例では総て陽性を示し,妊娠早期の診断に極めて有用であると考えられた。異常妊娠例でも,既存の尿中hCG定量試薬の測定結果と高い相関性を示した。
以上の基礎的,および臨床的検討から,Gチェック25は妊娠診断補助試薬として感度,特異性,操作性共に優れ有用性が高いと考えられた。
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