FOCUS
子宮卵管造影検査―実施上のポイントと注意点
福田 愛作
1
,
大橋 飛雄馬
2
1大阪IVFクリニック
2ゲルべ・ジャパン株式会社
pp.1258-1264
発行日 2023年12月10日
Published Date 2023/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409211117
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▶要旨
生殖において卵管は最も重要な役割を果たす臓器の1つである.子宮卵管造影検査(HSG)は不妊治療において必須の検査だが,実臨床においてその手技やヨード造影剤について学ぶ機会は多くない.本稿は,適切なHSG実施の一助となることを目的とし,自験例に文献情報を加え,押さえておくべきポイントについて概説した.
当院では,検査時の痛みを抑え,脱落のないよう,バルーンカテーテルのカフ内生理食塩水注入量を1.3mLとしている.HSG後の造影剤の甲状腺機能への影響を最小限に抑えるため,検査後に子宮腔内に残存する造影剤を吸引回収できるよう工夫している.
安全なHSGによる正確な卵管通過障害の診断と適切な治療方針の決定は,不妊症診療において必須である.
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