合併増大号 今月の臨床 最善で最新の産科麻酔診療をめざして
分娩時の麻酔―帝王切開術の麻酔
産科病態と麻酔上の考慮点
藤田 那恵
1
1北里大学病院麻酔科
pp.70-78
発行日 2023年1月10日
Published Date 2023/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210862
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●妊娠高血圧症候群は,全身性の血管内皮障害と血管攣縮による多臓器疾患である.急激に困難気道や凝固障害が悪化するので,迅速で的確なリスク評価による麻酔管理が必要である.
●前置癒着胎盤は,大量出血リスクの高い疾患である.時間的余裕があるうちの多職種による情報共有と綿密な計画が出血への備えと安全な管理へつながる.
●常位胎盤早期剝離は,突然発症し,母児ともに一刻を争うことも多い疾患である.迅速対応できるよう,常時から緊急度に応じた帝王切開対応を多部門でシミュレートししておく.
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