今月の臨床 HPVワクチン勧奨再開―いま知りたいことのすべて
HPVと子宮頸がん・HPV関連疾患
日本人における子宮頸がん分離HPV型とHPVワクチン―9価ワクチンの意義
小貫 麻美子
1
,
松本 光司
1
1昭和大学医学部産婦人科学講座
pp.732-737
発行日 2022年8月10日
Published Date 2022/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210754
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●9価ワクチンは2021年2月より接種可能になった.HPV16, 18型に加え,次に子宮頸部発がんリスクが高いとされるHPV31, 33, 45, 52, 58型に対する予防効果がある.
●40歳未満の子宮頸がん患者におけるHPV型分布の検討により,9価ワクチンは扁平上皮がん・腺がんにかかわらず日本の子宮頸がんの90%以上を予防すると試算できる.
●2価・4価ワクチンのリアルワールドデータでは接種年齢が高いほどワクチン効果が低下する.HPVワクチンには既感染の治療効果がないため,9価ワクチンでも接種年齢がきわめて重要である.
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