増刊号 最新の不妊診療がわかる!―生殖補助医療を中心とした新たな治療体系
第4章 生殖補助医療時代の一般不妊診療―検査や治療の意義と限界
子宮因子
office hysteroscopy―どこまでできるか?
升田 博隆
1
1HMレディースクリニック銀座
pp.212-216
発行日 2022年4月20日
Published Date 2022/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210673
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▶office hysteroscopyという言葉には,外来において行う子宮鏡検査と子宮鏡手術が含まれる.本邦では外来子宮鏡手術を施行している施設はまだ少ないが,欧米では普及している手技である.
▶子宮鏡は,軟性子宮鏡と硬性子宮鏡に大別され,軟性鏡にはファイバースコープとビデオスコープがある.それぞれの利点と欠点を理解し,使用方法や操作方法の違いも熟知したうえで使い分けることが大切である.
▶外来子宮鏡手術の多くを担うのは細径硬性子宮鏡である.細径硬性子宮鏡では多彩な鉗子類が使用でき,軟性子宮鏡や太径の硬性子宮鏡とは取り扱いや操作方法が大きく異なる.
▶細径硬性子宮鏡を使用することで,外来においても無麻酔下で子宮内避妊具の位置補正や抜去,子宮内膜ポリープ切除,軽症のアッシャーマン症候群の癒着剥離,慢性子宮内膜炎の病巣切除などが可能である.
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