今月の臨床 産科手術を極める(Ⅰ)―妊娠中の処置・手術
妊娠中の子宮頸部円錐切除術
仲村 勝
1
,
青木 大輔
1
1慶應義塾大学医学部産婦人科学教室
pp.822-826
発行日 2021年9月10日
Published Date 2021/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210477
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●生検組織診が子宮頸部上皮内腫瘍3(CIN3)であり,細胞診とコルポスコピー所見が一致している場合には,妊娠中の円錐切除術は延期が考慮され,分娩後に再評価する.
●生検組織診が上皮内腺癌(AIS)や間質浸潤を認めるⅠA期が疑われるような場合には,妊娠中であっても診断確定のために診断的円錐切除術を行うことが推奨される.
●妊娠中の円錐切除術では,出血や流早産のリスクがあることに留意する.円錐切除術後の予防的な子宮頸管縫縮術の実施には明らかなエビデンスがない.
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