増刊号 産婦人科処方のすべて2020―症例に応じた実践マニュアル
婦人科編
Ⅰ.婦人科感染症・類縁疾患
尖圭コンジローマ・外陰毛じらみ症・疥癬
藤田 智子
1
,
笹川 寿之
1
1金沢医科大学産科婦人科学
pp.14-16
発行日 2020年4月20日
Published Date 2020/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209955
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処方のポイント
◆尖圭コンジローマは,5%イミキモドクリームが,現在,最もコンセンサスの得られた治療方法である.しかし,その治癒率は60〜70%であり,痂皮化した陳旧性の病変に対しては,皮下に外用薬が浸透せず無効なことがあるため,外科的治療またはほかの方法の併用が必要な場合がある.
◆外陰毛じらみ症で一番安価で確実な治療方法は,毛じらみの寄生好発部位である陰毛の剃毛である.それが困難な場合には薬剤(殺虫剤)塗布が第一選択となる.卵の孵化期間を見込んで3〜4日ごとに3〜4回繰り返す.
◆疥癬の治療は,ヒゼンダニが検出された患者,特徴的な皮膚症状を認める疥癬患者,その接触者を対象に行う.臨床経過や皮膚症状から疥癬を疑う症例があれば,皮膚科にコンサルトし,診断後は速やかに治療を開始して感染対策を行う必要がある.
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