原著
初回治療として根治的放射線療法を施行した子宮体癌13例の検討
北見 和久
1
,
鈴木 邦昭
1
,
山田 友梨花
1
,
尾瀬 武志
1
,
窪川 芽衣
1
,
嶋谷 拓真
1
,
植草 良輔
1
,
國島 温志
1
,
甲木 聡
1
,
長尾 有佳里
1
,
藤田 啓
1
,
矢吹 淳司
1
,
河合 要介
1
,
梅村 康太
1
,
岡田 真由美
1
,
山田 剛大
2
,
石原 俊一
2
,
河井 通泰
1
1豊橋市民病院産婦人科
2豊橋市民病院放射線科
pp.173-178
発行日 2019年1月10日
Published Date 2019/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209590
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▶要約
子宮体癌の初回治療は手術治療が基本であるが,高齢や合併症,肥満などにより困難な場合もある.当院で2007年1月から2016年12月の間に初回治療として放射線療法を選択した子宮体癌13例について後方視的に検討した.全例治療前にCTとMRIを施行し手術進行期分類(日産婦2011,FIGO2008)を推定,ⅠA期10例,ⅠB期2例,ⅢC1期1例であった.全骨盤照射と腔内照射併用が10例,腔内照射のみが3例,CR率は61.5%(8/13例)であった.単変量解析にて組織型(類内膜癌G1/G2)がCRと有意に関連する因子であり(p=0.03),5年全生存率57.7%,5年疾患特異生存率71.4%,Ⅰ期かつ類内膜癌G1/G2の5年疾患特異生存率100%であった.晩期有害事象はCTCAE Grade1の血尿と肛門出血を1例ずつ認めたのみであり,手術不能患者に根治的放射線療法は安全で有効な治療法と考えられた.
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