症例
広基性に単角子宮と連続している非交通性副角子宮に対して,腹腔鏡下副角子宮切除術を行った1例
泉 玄太郎
1
,
森嶋 かほる
1
,
山本 直子
1
,
原田 美由紀
1
,
平田 哲也
1
,
甲賀 かをり
1
,
平池 修
1
,
大須賀 穣
1
,
藤井 知行
1
1東京大学医学部附属病院女性診療科産科
pp.823-826
発行日 2018年8月10日
Published Date 2018/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209473
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▶要約
非交通性副角子宮を伴う単角子宮は,副角切除術の適応になる.低侵襲性や整容性から腹腔鏡下手術も選択肢になるが,その手術難易度は副角子宮と単角子宮の位置関係によって大きく変わる.われわれは,単角子宮と広基性に連続している副角子宮を腹腔鏡下に切除したので報告する.術前に造影CTによる血管走行の評価を行い,子宮頸部への血流を極力残すことに留意した.また,子宮鏡を術中に使用して,子宮筋層を透見することで,切除範囲の確認を行った.そして,術前には子宮筋腫摘出術を想定した準備を行った.術中術後経過は順調で,症状の再発もみられていない.本法は,単角子宮の機能を極力温存しながら,副角子宮を切除するために有効であると考えられた.
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