今月の臨床 胎児発育不全(FGR)の管理Up To Date
原因別にみた管理の実際
母体要因
母体膠原病によるFGRの予防と管理
吉田 幸洋
1
1順天堂大学医学部附属浦安病院産婦人科
pp.913-919
発行日 2016年10月10日
Published Date 2016/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208873
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●膠原病のなかでもSLEは,妊娠可能な女性に多く発症し,慢性に経過することから,妊娠・出産との関わりが問題となることが多い.
●自己抗体のうち抗リン脂質抗体が陽性の場合は,severe FGRのハイリスク因子である.胎児評価には,超音波パルスドプラ法による子宮動脈,臍帯動脈,胎児中大脳動脈,静脈管の評価を行う.
●抗リン脂質抗体陽性の場合,FGR発症予防として,副腎皮質ステロイド剤に加え,低用量アスピリン療法とヘパリンカルシウムの持続皮下注射療法が一般的であるが,γグロブリン大量療法や血漿吸着療法などが試みられている.
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