今月の臨床 胎児発育不全(FGR)の管理Up To Date
原因別にみた管理の実際
母体要因
母体糖代謝異常におけるFGR
内倉 友香
1
,
杉山 隆
1
1愛媛大学大学院医学系研究科産科婦人科学
pp.926-931
発行日 2016年10月10日
Published Date 2016/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208875
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●糖代謝異常合併妊娠では,1型糖尿病,特に最小血管障害を合併した際にFGRを認める場合が多く,網膜症や腎症を合併するとその頻度は顕著となる.
●母体糖代謝異常におけるFGRのなかには,グルコキナーゼ遺伝子変異やインスリン受容体異常,インスリン様成長因子などの重度の胎児発育不全を認めるような遺伝子異常によるものがある.
●糖尿病合併妊娠では,血糖コントロールが不良の場合,周産期合併症のリスクも高く,慎重な胎児評価が必要と考えられる.
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