今月の臨床 若年女性の外来診療に役立つ基礎知識
先天性性ステロイドホルモン産生異常症
久具 宏司
1
1東京都立墨東病院産婦人科
pp.467-474
発行日 2016年6月10日
Published Date 2016/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208791
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●どの酵素が先天的に欠損するかによって,ステロイド代謝経路の中間代謝物質やホルモンの中で過剰となるものと不足するものが異なり,性機能を含め,臨床症状も大きく異なる.
●新生児マススクリーニングにより診断され,新生児期より糖質コルチコイド補充により治療されている例が多いが,思春期に無月経や男性化徴候の出現で診断されることもある.
●性分化異常を呈することもあるので染色体に基づく性とは異なる性別で養育されている例もあり,性別違和を訴えることもある.親を含めたカウンセリングなど慎重な対応を要する.
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