連載 FOCUS
婦人科腫瘍におけるセンチネルリンパ節生検の可能性
寺井 義人
1
,
田中 智人
1
,
大道 正英
1
1大阪医科大学産婦人科
pp.433-438
発行日 2016年5月10日
Published Date 2016/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208783
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はじめに
センチネルリンパ節(SLN)は,腫瘍が原発巣から最初に転移するリンパ節を指す.SLNを同定し,転移がないことを証明できれば,他へのリンパ節転移は成立していないはずであり,系統的リンパ節郭清を省略することができるという概念である.SLN生検により系統的リンパ節郭清による出血,神経損傷,リンパ囊胞,リンパ浮腫などの合併症発症を避けることができ,悪性黒色腫や乳がんでは確立している.婦人科領域,特に子宮頸がん,子宮体がんにおいては,臨床研究段階である.
本稿では子宮頸がん,子宮体がんと外陰がんにおけるSLN生検の可能性について概説する.
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