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最近,東南アジアや南アジアの国々に行く機会が増えました.そこで改めて感じるのは,日本人の誠実さであり,仕事の正確さです.ホテルの予約をインターネットで行い,支払いもクレジットカードで済ませて,その確認書まで受け取っているのに,実際にそこに行ってみたら予約が入っていないと言われたことが2回ありました.1回目は,何故か,同行した私の妻の名前で予約が入っていることが分かり,15分ほど不安な時間を過ごしましたが,無事にそのホテルに泊まることができました.2回目は,どうしても私の名前がありません.20分ほどホテルのフロントが方々に電話をかけ,結局分かったのは,別のホテルに予約がされているということでした.訪問先が私に気を利かせてホテルを予約してくれたのはありがたいのですが,私自身がした予約を先方の判断でキャンセルし,その上,私に何の連絡もしていなかったのです.荷物を抱えてタクシーで別のホテルに移動することとなりました.どちらも日本では考えられないことですが,こうした国々ではそれほどたいしたことではないようで,謝罪もありませんでした.ただ,そのまま外に放り出されることはありませんでしたし,彼らは親切に対応してくれました.ミスがあるのは仕方がないこととして,そこで誠意をもって手立てをすればいいと考えているような感じがしています.また,日産婦学会のFIGO招致会議で,日本のアピールポイントとして,安全であることが挙げられました.日本では年間20億円以上の現金が遺失されていますが,約74%が落とし主に戻っているということです.このような国が他にあるでしょうか.日本人は本当にまじめな国民なのだと思います.また,東南アジアのある国では,命が危ないから絶対に流しのタクシーに乗ってはいけないと,その国の人に言われたことがあります.安全で,安心,仕事は確実に行われ,ミスはほとんどないという日本の社会は世界に誇るべきものと思います.どうか,この素晴らしい国民性が将来も続いてほしいと思います.
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