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妊娠中期の超音波診断で胎児のDown症は診断可能か
広井 正彦
1
1山形大学医学部産科婦人科
pp.893
発行日 1989年9月10日
Published Date 1989/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208074
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Down症の児は母親の年齢が35歳以上に多く出生することがよく知られているが,これらの年齢の婦人が妊娠した場合,全例に羊水穿刺などを行い染色体分析を行うことは困難である。近年,母体血中α—fetop—roteinの測定が容易に行われるようになり,胎児の先天異常のスクリーニングなどにも用いられているが,大部分は出生後の診断をまっているのが現況である。
最近,妊娠中期に超音波断層検査によりDown症の危険を察知する方法が報告されてきている1〜3)。これらによれば,とくに項部のひだが厚い,大腿骨長(FL)に比して大横径(BPD)が長い,推定される大腿骨長に比して実際に計測した大腿長の比が低いなどがDown症の特徴であるとされている。
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