特集 おさえておきたい! 胎児・新生児の超音波検査
胎児の超音波検査:胎児形態異常スクリーニング
妊娠中期
馬場 一憲
1
BABA Kazunori
1
1埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センター
pp.1171-1177
発行日 2025年10月10日
Published Date 2025/10/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002313
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はじめに
形態異常の出生前診断によって適切な分娩施設や分娩方法の選択,適切で速やかな新生児医療が可能となり,児の救命,後遺症の軽減,新生児緊急搬送の減少などが期待できる。形態異常はいわゆるローリスクの胎児にも,また胎児のどの部位にも起こりうるため,胎児の形態異常発見のためには超音波検査で「すべての胎児」の「全身」を系統的にチェックする必要がある。しかし,胎児超音波診断の専門医(日本超音波医学会の超音波専門医など)は少なく,専門医がすべての胎児をチェックすることはできない。

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