症例
子宮内膜papillary hyperplasiaの1例
楠山 洋司
1
,
吉田 恵
1
,
安部 哲哉
2
,
馬渕 義也
2
,
西 陽造
3
,
栗林 恒一
4
Yoji Kusuyama
1
,
Megumi Yoshida
1
,
Tetsuya Abe
2
,
Yoshiya Mabuchi
2
,
Yozo Nishi
3
,
Koichi Kuribayashi
4
1和歌山労災病院,中検
2和歌山労災病院,産婦人科
3西医院
4和歌山医科大学第2病理
pp.399-402
発行日 1989年4月10日
Published Date 1989/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207989
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56歳主婦が不正出血のため内膜生検を受けたところ内膜腺癌と診断され当院紹介された。しかし生検標本はpapillaryに増殖するproliferative cellよりなり,腺構造および腺細胞異型の点で腺癌とはなし得ず,papillary hyperplasiaと診断された。患者の希望もあり子宮単純全摘施行するも内膜癌は検出されなかった。本疾患は,通常のendometrial hyperplasiaと異なる構造を有するため,内膜でpapillary lesionをみた時,papillary metaplasia,papillary ciliated metaplasiaとともにserous adenocarcinoma,papillary changeを示す高分化腺癌と鑑別されなければならない疾患と思われる。
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